大阪府の最北端に位置する能勢町は、四方を自然豊かな山に囲まれた里山文化が息づくまちです。大阪市内から車で1時間前後とほど近く、気温が5℃ほど低いことから「大阪の奥座敷」と呼ばれ、大阪の避暑地として愛されてきました。
古くから摂津国と日本海方面を結ぶ交通の要所であった能勢には、平安時代から鎌倉時代にかけて銅の採掘場や薬草園(地黄御薗)が開かれ、荘園が置かれました。中世以降は多田源氏の流れをくむ能勢氏が次第に支配するところとなり、明治維新にいたるまでこの地を治めました。明治時代以降は、山間地域の気候風土を活かした三白(さんぱく:米・寒天・高野豆腐)、三黒(さんくろ:栗・炭・牛)などの生産地として知られるようになりました。
まちの東側にあたる東郷地区には、能勢氏の本拠地として陣屋(城)が築かれ、街道沿いに城下町が整備されました。築100年を超える古民家や、当時の面影を残す街並みが現存しており、当時の城下町の繁栄を今に伝えています。
東郷地区には、大阪に残された数少ない滲水(しんすい)湿地である「地黄湿地」があります。「サギソウ」や「モウセンゴケ」など、希少な生きものが多数生息し、大阪府の緑地環境保全地域に指定されています。
また、地域のシンボルツリー「野間の大ケヤキ」には、毎年春になるとフクロウやアオバズクが飛来し、樹洞に営巣します。初夏には巣から出てきたヒナが枝の上に並ぶ、愛らしい姿も見られます。
秋になると、この地域では江戸時代から伝わる伝統的な祭りが開催されます。滋賀県・長浜の山車を参考にした「だんじり」が、各地区に1基ずつ計6基あり、今に引き継がれています。
祭りの際に奉納される獅子舞は、能勢頼次氏が徳川家の旗本となり再び能勢の地に帰還したときに、領民が歓喜して、舞いで迎えたことが始まりとされています。500年以上続くこの獅子舞は、大阪府の無形文化財にもなっています。
近年は、昔ながらの日本家屋の味わいや風情を活かしながら、内装設備を現代的にリノベーションしたカフェやレストランが少しずつ増えてきました。薪窯で焼くベーカリーや、フェアトレードの商品を扱う雑貨店などのお店も生まれています。
この地に新しく開業したオーナーの個性と、脈々と受け継がれてきた東郷の風土が共鳴して化学反応を起こし、これまでになかった新しいカルチャーと人の流れを創り出しています。


【新名神から】新名神「箕面とどろみIC」を降りて国道477号線を亀岡方向に北上、15分。
【大阪市内から】新御堂筋(国道423号線)を千里中央方面へ北上、箕面市萱野交差点直進し箕面有料道路から箕面森町を経由して国道477号線を亀岡方面へ。所要時間50分。
【池田・川西方面から】阪神高速11号池田線大阪(伊丹)空港出口を過ぎたら「能勢」方面へ、木部ICより国道173号線、一の鳥居で右折で477号を北上。25分。
【京都亀岡方面から】京都縦貫自動車道「亀岡IC」から国道372号線を湯の花温泉方面、通過して国道477号線を川西池田方面に。約30分。
阪急梅田駅から阪急電鉄宝塚線で川西能勢口駅で下車します。(約20分)
川西能勢口駅から能勢電鉄に乗り換えて妙見口駅で下車します。(約30分)
妙見口駅から阪急バス能勢町宿野行きに乗車し、稲地で下車、徒歩5分で野間の大けやき。